仕事の文章はもうChatGPTに任せたい

仕事の文章はもうChatGPTに任せたい

Clock Icon2023.03.14

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本来、エンジニアであれば実装の能力、デザイナーであればデザインの能力があればいい。

しかし仕事はチームで動くことがほとんどなので、こうした「専門的な力」にプラスして、コミュニケーション能力のような「普遍的な力」が求められる。これは、ポータブルスキル、ソフトスキルなどとも言われるものと同一である。

この「普遍的な力」の一つに、文章力がある。デジタルを活用しようとすると、メールやチャットなど、仕事の中で文章を書く機会は明らかに増える。リモートワークは文章が下手な人には不利な環境だ、という人もいるが、デジタル活用力と文章力は密接な関係にあることを示した発言だと思う。

ブログやソーシャルメディアによって、文章力がある人は、より一層、自分の価値を高めることができるようになった。

10の専門力+1の文章力で構成された人より、6の専門力+8の文章力で構成された人の方が、高く評価され、市場価値が高まり、いい仕事が多く入ってくるようになる。より一層有利な機会を得られやすくなる。こんなことが当たり前に起こるようになっている。これは、文章力がない人が、ライバルとの競争においてますます不利になることを意味している。

しかし、こうした文章力の問題は、もしかしたら過去のものになるかもしれない。ChatGPTは、そう感じさせるほどに進化している。

仕事の合間に、ChatGPTを使って業務の効率化を測れないかと色々試しているが、文章を書くことに関する業務は、かなりの効率化・高品質化・高速化が可能だと感じる。

例えば、以下の文章がある。

仕事は、感謝されて満足してるようじゃだめで、尊敬されないといけない、というお話です。

例えば、お客さんの要望に対して、親切で丁寧な対応をして、素早く回答をし、お客さんの要望を満たして、ミスなく仕事したら、感謝されると思います。

でも、それだと感謝しかされないです。

尊敬されるというのは、専門家としての豊富な知識を持ち、お客さんには考えられないアイデアを提案し、業界でも一目置かれ、ある程度の権威性を持っている状態です。そこまで行って、尊敬されます。

感謝されてる状態では、立場が上なのは顧客、こっちはあくまで指示や評価を受ける立場でとどまってしまいます。

でも、尊敬されると、「私と仕事をしてください」と相手のほうからお願いされるようになります。自分の話を専門家として尊重して聞いてくれます。そして、他社より高い値付けで、買ってくれるようになります。

クラスメソッドもベイジも、感謝ではなく、尊敬を集めないといけないタイプのビジネスです。

これは、「(スキルの中核を支える)腕を磨こう」とか「専門性を高めるために知識を体系化しよう」という話にも通じます。

現場力、人当たりの良さ、丁寧な対応、人間的な好ましさ、これはこれで大事ですが、これだと「感謝」止まりなのです。お客さんは「感謝しています」とは言ってくれます。でも私たちはそれで満足してはダメで「私たちの仕事を担当してくれた○○さんを尊敬しています」という言葉を引き出さないといけない。これが知識やスキルであり、権威性を感じるほどの専門性の高さなのだと思います。

これは会社の中で評価を高めるためとしてだけでなく、キャリアの作り方、仕事人としての生き方にも共通する話ですよね。「感謝される人」ではなく「尊敬される人」を、一緒に目指していけるチームや会社にしたいです。

一般的な社会人としては私はそこそこ文章が上手な方なので(自分でいうな、という突っ込みはさておき)、これでもまあまあ読める文章なのだが、社内の日報用に短時間で勢いで書いた文章なので、冗長さも目立つ。また、もっと構造的に書く余地もあると思う。そこで、この文章を「もっと簡潔で読みやすい文章に添削してほしい」とChatGPTにお願いしてみた。すると、以下のような文章を出力してくれた。

端的、簡潔である。文字数で言えば、約750字が約230字と3分の1に圧縮された。しかし言いたいことのポイントは同じように伝わる。文字数が少ないということは、読んだときに脳の処理負荷が軽いということである。情報量が同じ、言いたいことが伝わるのなら、文字数は少ない方がいい。その方が相手の脳内負荷も軽くなるし、読むために奪う時間も最小化される。

ただ、ChatGPTが吐き出す文章は優等生的で、個性に欠け、機械的と言えなくもない。そこでこの端的な文章をさらに「親しみやすく面白い人の会話のような文体で添削してください」と依頼してみた。

うまい。こうなってくると、リアルな人間の方がむしろ機械的で、ChatGPTの方が人の機微や血の通った文章を分かってるように思える。

ただ、これでも「自分らしさ」には欠ける気もする。細かいニュアンスはこれじゃないんだよな、という部分はある。でも、ここまで完成された文章があれば、あとは匙加減の話でもある。自分なりに少し加工すればいい。例えば私なら、こんな風に仕上げる。

仕事って、感謝されるだけじゃなく、尊敬されないとダメだと思うんです。

例えば、お客さんからの要望にサクサク応えれば感謝される。でもさらに、専門的な知識やアイデアをどんどん提供して、業界でもトップクラスの存在感を放つようになれば、尊敬を集めることができるようになります。しかも、尊敬されようという姿勢は、スキルアップや専門知識の向上にも繋がりますよね。

もちろん、親切な対応や好感度も大事です。でも感謝されて満足するのではなく、尊敬も引き出そうとすることが、プロとして大事な心構えだと思うんです。これは会社の中だけでなく、キャリアや生き方にも共通する話です。

クラスメソッドやベイジでは、感謝される人止まりではなく、尊敬される人を目指して、一緒に頑張りたいですね!

この記事では、あえて段階的に文章を変えていったけど、最初の文章を元に、「親しみやすく面白い人の会話のような文体で、もっと簡潔で読みやすい文章に添削してください」と依頼すれば、最短ルートでこうした文章が得られるようになる。

ポイントは、最後に自分なりに少しアレンジすることだろう。そこでは人の手が必要になるが、それでも、自分で頭をひねってゼロベースで考えるより、ずっと早い。文章が早い私ですらそう感じるのだから、文章が苦手な人は、もっと劇的な変化を感じるかもしれない。「最初に捻りだす文章の質」の問題もあるかもだが、ChatGPTはかなり補完してくれる。

すべてのメッセージをこんな風に変換してたらキリがないが、ちょっと長めのメールやチャットだと特に有効だ。下手な文章をそのまま相手に送るより、コミュニケーションの質がずっと高まるはずだ。

文章に苦手意識がある人ほど、ChatGPTを有効活用してみるといいかもしれない。

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